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【読書】週刊東洋経済2/24特大号 もうけの仕組み

週刊東洋経済2/24特大号 もうけの仕組み

2024年2月19日発行

 

先日読んだ「39歳からのシン教養」を実践しようと思い、

キーワード拾うためにザザッと流し読み。

 

book-record.hatenablog.jp

 

学びまとめ

取引関係を9つのモデルで表現

企業は、もうけの源泉(単体の力・引き合わせる力・組み合わせる力)×もうけの獲得方法(価値連鎖・リカーリング三者間市場)の9segに分けられる。

  1. 製造販売モデル(単体の力×価値連鎖):製造業、建設業、農業、サービス業
  2. 流通小売りモデル(引き合わせる力×価値連鎖):書店、百貨店、コンビニ、商社
  3. 合算モデル(組み合わせる力×価値連鎖):居酒屋、ドラッグストア、スーパー
  4. 継続モデル(単体の力×リカーリング):新聞、SaaS、保険、インフラ
  5. フリーミアムモデル(引き合わせる力×リカーリング):ゲーム、配信サービス
  6. 設置ベースモデル(組み合わせる力×リカーリング):プリンター、医療機器、システム開発
  7. 広告モデル(単体の力×三者間市場):テレビ、グーグル、フリーペーパー
  8. マッチングモデル(引き合わせる力×三者間市場):人材紹介、予約サイト、婚活サイト、証券、不動産
  9. 補完材プラットフォームモデル(組み合わせる力×三者間市場):ゲーム機とソフト、Apple store、パソコン(OS)

これら単体で勝負する企業もあるが、大切なのは組み合わせ。

例えば「@コスメ」を運営する「アイスタイル」は、2と7のモデルを組み合わせて儲けている。

2:@コスメショッピング、Cosme Store(店舗)でコスメを流通販売

7:口コミサイト「@コスメ」や「Cosme Store」での広告・販促事業

※この二つのモデルを組みあわせている該当企業は、今のところアイスタイルのみ。

 

強いのは「補完財プラットフォームモデル」

本書によると、営業利益・営業ROIともに高いのは9つめの「補完財プラットフォームモデル」。

例:

  • ハードゲーム機・ゲームソフト
  • OS・アプリ

ハードゲーム機・ゲームソフトを例にとると、

ハードが売れるとソフトが売れるのでゲームソフトメーカーは嬉しい

ソフトのプレイヤーが増えると消費者もハードメーカーも嬉しい

…という感じ。すごくいいチームって感じですね。

 

製造販売モデルの中でも強い「ヤクルト」

ヤクルトは「ヤクルトレディ」と呼ばれる販売員による宅配チャネルがある。

スーパーなどの流通チャネルと宅配チャネルは売り上げが5:5。

自宅まで行くヤクルトレディが、高齢者の生存確認の役割も担っていると、なんかのニュースで見た気がする。

独身高齢者が増える未来、こういった訪問サービスは需要が伸びるのかなあ。

 

流通小売りモデルで異彩を放つ「クラダシ」

クラダシは、食品メーカーから出る廃棄予定品を消費者に安価に卸すサービスを行っている。

kuradashi.jp

食品メーカーも廃棄が減って助かり、消費者も安価に商品を購入できる。

さらにフードロスを減らすことが出来て地球にも優しい。

 

先ほど紹介した「補完材プラットフォームモデル」もそうだが、自社だけが嬉しい・儲かるシステムよりも、双方にメリットがあるサービスの方が持続性があるのだろうか。

 

ドラッグストアで食品を売る理由

ドラッグストアにおける食品は、実は儲けが少ない。

集客の目玉として利益率の低い食品を敢えて置き、利益率の高い衣料品や化粧品を「ついで買い」してもらうのが目的。

 

この間、洗剤を買うために近くの薬局に寄ったとき、食品の安さに驚いた。

卵や納豆がスーパーより安くて、今度はこっちで買おうかな…と思ってたのですが、

確かに……ついでに化粧品とか日用品を買いたくなってしまう……!!

結果、そこまで節約になっていないというワナ。

 

ホテルがブライダルをやるのはLTVのため

3合算モデルであるホテル業界は、宿泊の粗利率が高く、宴会やレストランは粗利が低い。

特に婚礼は様々な付帯サービスの手配のせいで利益率は低いらしい。

じゃあなぜ婚礼サービスをやるかというと、「生涯顧客獲得」のため。

 

私もかなりの数の挙式場を見学した中で、「雅叙園」と「八芳園」は、結婚後の利用もかなり押してくる営業スタイルだった。

(和装希望だったので、チャペルと比較できなくて残念)

例えば、なんらかの記念日に宿泊してくれたりすれば儲けものだということ。

 

設置ベースモデルも徐々に形を変えている

キヤノン事務機の売上比率が下がり、医療機器や商業産業印刷の割合が増加。

リコーも事務機の売上比率が半分くらいに減り、デジタルサービスが伸びている。

富士フイルムは、医療機器・医薬品の伸びが大きい。

紙→デジタルに変わり、複合機やプリンターの需要が変わったため、各社変革を迎えている様子。

 

GAFAMは稼ぎ方が違う

アップルは、スマホなどのハード事業の売上がメイン

マイクロソフトは、クラウドが右肩上がり

Googleは、グーグル検索による広告収入

メタは、SNS広告一本

Amazonは、オンラインストアがメインだが、徐々にクラウド・広告へシフト

 

以上、振り返りは無し!