【読書】逆転した日本史~聖徳太子、坂本竜馬、鎖国が教科書から消える~
逆転した日本史~聖徳太子、坂本竜馬、鎖国が教科書から消える~
著者:河合 敦
2024/9/1発行
学びまとめ
邪馬台国の場所が分からないのは『魏志』倭人伝のせい
倭人伝は邪馬台国について記している唯一の書だが、ルートがいい加減
→記述通りに進むと海上に達してしまう
※いまだに場所は分かっておらず、九州・畿内説がある
聖徳太子はいない
中部大学の名誉教授である大山誠一氏が、聖徳太子の存在を否定。
藤原不比等や長屋王などによって『日本書紀』で創作された聖人。
※実際に「厩戸王」はいたが、政治の中心になるような人ではなかった
聖徳太子の姿として教科書に載っている絵(=唐本御影)は、聖徳太子がなくなってから100年以上経って描かれたとされる
「蒙古襲来絵巻」は後から描き足された
有名な場面にいる3人のモンゴル兵は後から描き足された説
→原紙のつなぎ目がずれているが、モンゴル兵の絵はずれていないので、修復作業後に描き足された?
縄文人はもっと文化的な生活をしていた
実は最大500人近い人々が生活していたらしい
また巨大神殿のような柱+構造物で作られたものもある
鎖国と言いながら鎖国はしていない
江戸時代に断交していたのはスペインとポルトガルのみ。それ以外の国とは交易を続けていた。
→変更しようとしたが反対が多く、小・中の教科書には残ることになった
「三行半」は再婚許可状
夫から妻に一方的に渡されるもの(離婚権利は夫しか持たなかったため)
三行半を渡さずに離婚した場合は、夫が処罰される
離婚できない場合、女性は縁切り寺に駆け込む
江戸時代に流行った「心中」
江戸時代は恋愛結婚が許されないため、どうしても一緒になりたい場合は心中を選ぶカップルも多かった
『曽根崎心中』が人形浄瑠璃で上演されると大ブームとなり、各地で心中事件が続発
なぜ武士は切腹する?
室町時代では、合戦で敗れても、最後の場面で己の勇敢さを敵に見せつけるため
切腹をやりきるには凄まじい意志が必要(なくらい痛い)
→戦国時代になると処罰として切腹が使われる
振り返り感想
過去のことなのにアップデートされていくのは不思議。
歴史って一度学べばもう学びなおす必要は無いと思っていたが、学生の知識のままだとおいてかれるな。
個人的には、歴史は勝者の主観が入った記録だから、実際は違ったりするんだろうなあと思いながら学んでいた。
これからもどんどん技術力が上がって過去が明らかになるのを期待したい。
【読書】地政学が最強の教養である
地政学が最強の教養である
著者:田村 耕太郎
2023/1/5発行
学びまとめ
地政学の思考法 6つの要素
- 気候
- 周辺国
- 民族性
- 産業
- 歴史
- 統治体制
ランドパワーとシーパワー
人類の歴史は『ランドパワー』と『シーパワー』の戦いである
ランドパワー:国境の多くを他国と接している国々(ロシア、中国、ヨーロッパ諸国など)
→他国に攻められる前に自ら攻める攻撃的な特徴があり、拡大を目指す傾向。
→まず内なる敵を徹底的につぶす傾向(王の独裁)
シーパワー:国境の多くを海に囲まれた国々(日本、アメリカ、イギリスなど)
→領土より貿易や金融で関係国に影響を与え続ける戦略を取りやすい。
→法による支配を確立し、民主国家になることが多い
※ランドパワーとシーパワーの二刀流は歴史上、両立し得ないと言われる
地政学理論
遠交近攻
遠い国と親しくし、知覚の国を攻略する
※日露戦争…イギリスが遠くの日本と同盟を結んでロシアを攻撃させた
1位・3位連合で2位をつぶす
よくある手法。
※日露戦争…1位のイギリスと3位の日本で2位のロシアを倒す
国益・恐怖・名誉
国のトップが安全保障上、下す最終決断に含まれる3要素。優先順位は無く、同時に入り混じって決断される。
島国の地政学
攻められにくいが兵糧攻めにあいやすい
中国で合っても島国の台湾を攻略することは難しいと言われる
まずはランドパワーとして強くなる
政治リーダーは内政問題を重視する傾向
島国で自給自足が出来ていると世界への関心を持たない孤立主義傾向がある
海を制する者が世界を制する
世界の物流の95%は海路を通じているし、ネット通信の99%以上は海底ケーブルを通じて行われている
物流が集積する海上の重要行路=チョークポイント
日本が日清・日露戦争に勝てた理由
日本は「自国民が自国を守るために戦う」という強い意識を持った国家軍隊
清軍は、有力軍閥がお金で雇った傭兵だったため訓練されておらず、不利になると逃げてしまった
→「外国人軍隊はすぐに逃げる」と思い込んでしまった結果、太平洋戦争で負ける
日露戦争は、イギリスの支援が大きく勝利
内陸×大国の中国・ロシア
少数民族の封じ込めのために強権的になる
中国は約70、ロシアは約190の少数民族を国内に抱えている
モンゴル系・トルコ系・チベット系・ツングース系らの騎馬民族は高い戦闘能力を誇り、何度も襲撃を受けている
※権力国家の侵略に降伏した場合、少数民族扱いを受ける可能性が高い
中国のハイドロポリティクス外交
中国は主要河川の上流にダムを作り、下流を干上がらせることができる
※カンボジアやインドは中国に川を止められると大打撃となる。そのためカンボジアは中国と親しくしているが、インドは反発している
中国の一人っ子政策
(一人っ子政策は2014年まで)
一人しかいない子供を親や祖父母が溺愛するあまり、傭兵として出すことを許さない
→台湾有事の際は、サイバーやドローンを中心とする作戦になると言われている
過去、ランドパワー→シーパワー転換は失敗している
成功例としてペルシャとローマがいるが、早期転換はできていない
いま中国がシーパワー転換を狙っていて、成功する可能性は十分あり得るという
中国の「一対一路」
アジア・欧州・アフリカなどを陸路・海路で結び、インフラ整備を通じて経済圏拡大と国際的影響力強化を目指す、習近平の構想
8か国が中国に対して債務リスクを抱えている(モンゴル、ラオス、キルギス、タジキスタン、パキスタン、モルティブ、モンテネグロ、ジプチ)
→冊封体制(周辺国を隷属させるシステム)を築いている?
台湾有事は起こる?
現状はまだ起こらない可能性が高い。
戦わずして勝つ機会をうかがうのが得策だと考えているのではないか。
※なんらかのミスカリキュレーションで中国側が軍事行動を引き起こしてしまった場合は起こり得る
ロシアは実は狭い
ロシアの国土の約6割は永久凍土、8割は無人。国土の2割しか人が住めない。
そして多くの少数民族を抱え、国境が隣接する国は14と多い。
凍らない港を求めて南や西へ進出するのがロシアの大鉄測。
NATOとは?
1949年にソ連の脅威に対抗するために設立された多国間軍事同盟。
→ウクライナ戦争勃発後、フィンランドとスウェーデンが加盟申請。
イスラム教は砂漠で生き抜くための教え
禁酒…砂漠地帯の水は貴重なため、お酒を禁止している
女性の露出禁止…資源が限られており、人口増加を制限させるため
豚を食べない…豚は人と同じものを食べるため(限られた食料を守る)
振り返り感想
学びが多くて非常に有意義な本だった。地政学面白い!
地政学を学んでから世界のニュースを見ると、見え方がガラリと変わる。
なぜロシアと中国がああも他国に対して強気なのか、もよくわかる。そうしないと生き残れないからだったんだな。
カンボジアに中国の詐欺拠点がある、というニュースを最近見たが、実は中国とカンボジアは密接な関係(というかカンボジア側はそうせざるを得ない)だったからなんだな、とか。
本の中で「地政学を学べるゲーム」を開発していると書いてあった。
子供のころからこういうゲームしていたら、すごい学びになっただろうなあ。
「国を統治する」という体験を経て、それぞれの国の動きの意図が分かる。
「戦争は良くない」はその通りなんだけど、
過去の戦争だって好きでやっていたわけではないだろうなと思いをはせることもできる。
自分が国のトップだったら戦争を避けられたのか?という視点でゲームできると面白そう。
【読書】パラレルシフト 誰でも自在に世界線を選べる
パラレルシフト 誰でも自在に世界線を選べる
著者:天日矛
2024/9/19発行
学びまとめ
「時間」とは人間が生み出した概念
時間とは、「今」という瞬間の連続であり、あたかも過去→現在→未来というように動いているように見える。
パラレルワールドは自由に移動できる
無数の世界が連なっており、自由に「次の瞬間」を選び、パラレルを移動できる。
近い世界にはすぐに行けるが、遠い世界ほど移動は難しい。
パラレルシフトするにはビジョンを明確にすること
未来から現在を見て、次の世界線を選べる
マンデラ・エフェクト
=不特定多数の人が事実とは異なった記憶を持っている現象のこと。
語源はアフリカのネルソン・マンデラ大統領。
この現象は、単なる覚え間違い・勘違いではなく、パラレルシフトしたから?
自分の世界は自分の意識が作っている
物理学者マックス・プランク
「この世界の根源は意識である」
振り返り感想
色々な漫画・アニメ・映画で題材にされるパラレルワールドに興味を持ち、知識を身につけたいと思って手に取った本。
ただ、この本には
どんな時も、無限にある可能性の世界を選ぶことが出来ると思い出す習慣を身に着けることで、日常の捉え方が変わって人生が変わる
と書いてあり、その文章を読んだ瞬間、
「あ、この本ってただの自己啓発本だったのか…」
と思った。ちょっと残念。
でもパラレルワールドは存在すると私自身は思っているし、
これからも定期的に情報収集はしよう。
【読書】「好き」を言語化する技術
「好き」を言語化する技術
著者:三宅香帆
2024年7月31日発行
学びまとめ
自分だけの言葉を使う
気を抜くとすぐに思考停止して、世間で使っている言葉をそのまま真似る傾向にある
自分だけの感情や思考を言葉にすることが重要なプロセスである
なぜ感動を言語化する必要があるのか
自分の言葉で自分の好きなものを語ることで、自分に対して信頼できる「好き」を作ることが出来るから
「好き」は一時的なもので簡単に揺らぐ、鮮度の高いうちに言葉で保存する
⇒その言葉が自分の価値観や人生になっている
村上春樹さんの言葉
走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。
(村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』)
自分の「好き」を言語化する方法
「他人の感想を見ないこと」
自分がもやもやとした「好き」しか抱えていないときに、他人の強い言葉を使っていると、そっちに寄って行くようにできている
- よかった箇所の具体例を挙げる
- 感情を言語化する
- 忘れないようにメモをする
無理して良かったところだけではなく、違和感を覚えた部分も挙げることで深く言語化できる
感情のオリジナリティは細かさに宿る
どこが、何が、どういうように良かったかを細かく具体的に挙げることが大事
具体例が細かければ細かいほど、他の人と違う感想になりやすい
ネガティブな感情は不快か退屈か
不快だった時、
- 自分の嫌な体験との共通点を探す
- 自分がすでに嫌いなものとの共通点を探す
退屈だった時は、どこがありきたりに感じたのかを考える
⇒自分の嫌いが分かり、自分のことを理解できていく
振り返り感想
結構話題になっていた本がunlimitedで借りられたので即借り。
「好き」を言語化すると自分の理解につながるという部分は深く共感。
最近読んだ『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』という本でも書いてあった通り、自分の好きなもの・嫌いなものの共通項をみつけることは「自分自身」の解像度を上げることができると思う。
特に、鮮度の高いうちにメモするって大事よね。
本も映画もそう。
読み終わった・観終わった後が一番色々出てくるし、議論も弾む。
でも少し経った後に咀嚼しながらまとめていく作業も好きですが。
私も、気を抜くとすぐ「死ぬ」「無理」で感想を終わらせてしまうので、
もう少し意識して言語化してみようと思った。
【読書】20歳の自分に伝えたい 知的生活のすゝめ
20歳の自分に伝えたい 知的生活のすゝめ
著者:齋藤 孝
2022年4月6日発行
学びまとめ
タウマゼイン
ギリシャ語で「驚き」「驚異」「驚愕」を意味する
自分の想像を超えたものを目の当たりにしたときに感化される精神的高揚感こそがすべての知的探求の始まりであり、哲学の始まりでもある(ソクラテス)
既知の知識が未知の知識とつながった瞬間、幸福感に浸ることが出来る
美術も知識があってこそ感動できる
作品背景を知ることで、その作品の見え方が大きく変わる
知識があることは、新鮮な感動にとって必要な条件である
センス(感覚)も知識とつながる
日本に多くある「暗黙知」
「型」は継承され続けてきた暗黙知の結晶である
現代の若者の「打たれ弱さ」
昔に比べて若者が上品・優秀になった反面、打たれ弱くなっている?
「知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は恐れず」(孔子)
最近は「勇」が足りてない
なぜか?⇒内面にある気質を支える土台・柱がないから
⇒現代は「教養」の価値が昔より大きく低下し、代わりに容姿や経済力に価値を置くようになった影響かもしれない
知識が人生を変える
「連続ピストル射殺事件」を起こして逮捕・処刑された人
獄中で読書の習慣が身につき、自分がいかに無知であったかを悟って深く後悔し、自ら小説を書くようになる
動画ではなく活字が想像力を養う
活字を読んでいるときの方が脳の前頭葉の活性化の度合いが違う
退屈で辛いものによってこそ、人間の力は育てられる
アニメは想像力で補う部分がほとんどない
絵本は想像力を駆使する余地がたくさんある
チャンスは人の縁がもたらす
チャンスは人が持ってきてくれるものである
誘われるうちが花、誘われたら積極的に行く
知的な大人の会話
自分にとっては興味のないことでも、他人にとって評価されている存在に対して興味を持ち、良いと思った部分を探して褒めることが大人のふるまいでは?
一方的に批判するのではなく、興味を持って肯定的にとらえていく
仕事は面倒くさがりが良い
究極の面倒くさがりになることで仕事を早く終わらせられる
仕事は前倒しにするほどいい、熱が上がっている状態の時に進める
振り返り感想
個人的には、現代の若者に対する著者の考察が興味深かった。
確かに、昔の人たちは現代の人にはない強い芯があるというか、厚い人間である感じは納得できる。
今はルッキズムが進み、見た目に気を遣う人が増えた半面、中身が厚い人が減ったという意見には同意。
まあこれも、昔の人の文化によるものが多いし、戦争、高度経済成長、バブルなどを経験した人と今の人は比べてはいけないのかもしれない。
【読書】アドラー臨床発達心理学入門
著者:深沢孝之
2021年7月21日発行
学びまとめ
赤ちゃんはすぐに外界に能動的に働きかけている
人間は大きな頭を持つので、産道を通れなくなる前に生まれる
アドラー心理学的には「人としての根源的な劣等性」とつながる
多くの研究によって、赤ちゃんは泣いているだけではないことが判明
- 本能的に人(人っぽいもの)に関心を示す
- 生後2週で、母親と他人を見分ける(母乳の匂いもわかるらしい)
この時に子供を「こころをもつ存在」として扱うことで、子どもの中に心が育っていく(児童精神科医・滝川一廣)
自分が何かをすると目の前の人が応答してくれるという体験を積み重ねることで、世界は信頼できることを身体感覚レベルで感じる
(逆に子のニーズに親が応えない状況が続くと、不信を感じるようになる)
マザリングの重要性
マザリング…赤ちゃんのなき声から「この子は何を訴えているのか」を試行錯誤しながら判断し働きかけること
→これにより、子どもは自信の芽(能動的な力の感覚)、安心感(護られている感覚)、自分の体の状態認知(身体感覚の分化)が得られる
子どもが世界に不信感を持つと
- 愛情を感じとる能力が不足
- 愛の関係に境界線を引く
- 優しさを自分の中に閉じ込める
- 不機嫌で難しい性格になる
現代の母親に必要なこと
赤ちゃんに関心を持ち、赤ちゃんと協同するスキルを訓練すること
都度コミュニケーションを図りながら、お互いの気持ちや意見を出し合い、わかりあう努力をする
幼児期のリスク
この時期に子供としっかり関わらないと教育の失敗が始まる
- 自分には価値がないと子供に思わせる
- 甘やかす
- 子どもを余計な重荷とみなす
- 子どもをまともに扱わない
- 子どもを嘲笑する
- 子どもを真剣に受け止めない
遊びの三要素
- 人生への準備
- 共同体感覚
- 支配欲
子どもの不適切行動
所属感を得ることに失敗したり、危機を感じると不適切行動を選択する
- 注目・関心を引く
- どちらが強いか戦う(権力闘争)
- 復讐する
- 無気力を示す など
(ドライカース)
思春期の子どもとの接し方
彼らは自らを大人として証明したいので、こちらも大人として接し、大人として扱うこと
相手の課題には不必要に踏み込まない(課題の分離)
お互いが協力して解決するべきことがあれば共同の課題として取り組む
放任ではなく放牧
※アドラー思春期論:アドラー心理学専門チャンネル(Youtube)
人類は神を目指す
人は科学技術によって神になろうとする(歴史学者のユラル・ハラリ氏)
「惟神(かんながら)」…人は元々神であったという考えで、動物・自然すべてのものと一体であるという神観
振り返り感想
アドラー心理学について書かれた「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」がすごく良かったのでもう少し理解を深めたいと思って借りた。
結構難しい内容だったが、自分なりに頑張って咀嚼。
大人の性格難って、幼少期の育てられ方にあるんじゃないかと思っていたが、たぶんそうだと思う。
虐待やネグレストされた子供たちが大人になって、うまく人と関係性を作れなかったり、恋愛がうまくいかなかったりするのは、幼少期から関心を持たれなかったからなんだろうな~と。
身近なママさん見てると、(そりゃ仕方ないけど)子供の発言や問いかけに無視してスマホいじってたり、遊びに付き合うときも心ここにあらず的な人も多いけど、
教育のためにはちゃんと全力で向き合ってあげる必要があるんだろうな……
(もちろん、毎日毎日子供の相手ってマジで疲れるし、日々のコミュニケーションで適度に力を抜くのは自身の体力的・精神的にも絶対必要だと思うけど)
【読書】運転者
運転者
著者:喜多川泰
2019年3月28日発行
振り返り感想(ネタバレあり)
こちらもひっさびさの小説。
小説と見せかけた自己啓発本だなと感じた。
- 「運」に良いも悪いもない
- 「運」は使うか貯めるか
- 不機嫌な人は「運」を見逃す
- 「運」は世代を跨いで繰り越される
よく世間で言われる「引き寄せの法則」やら「ポジティブシンキング」やらに通ずるものがある。
要は、イライラ・不機嫌に生活していたら目の前のチャンスに気づかないよね、という話。
何事も楽しむ姿勢があるからこそ、本当に人生は楽しくなるし、色々な情報にも敏感になってチャンスをつかむことが出来る。
改めてこういう物語風に伝えられると、また違った感じ方になる。
主人公の祖父の話、父親の話はすごく泣きそうになった。
そうか、運を貯めてばかりで使わなかった先祖が、未来の我々のために繰り越してくれた運を今使っているのかもしれない、と思うと、なんだか人生が美しく見える。
そもそも、こうやって健康体で元気な体をもって生きていること自体、生まれるときから運を使っているようなもので、
それは親だったり祖父母だったり曽祖父・祖母だったりが、私のために貯めてくれていた運だったのかなあなんて思うと、
イライラ・くよくよして生きている自分、何やってんだろと思う。
ネガティブ人間でしたが、少しは前向きに生きようと思えた小説。よかったです。