メッセージ
ネタバレ無しあらすじ
公開:2016年
ある日、地球の各地に謎の宇宙船が降り立つ。
主人公の言語学者ルイーズは、地球外生命体とコミュニケーションを取り、地球に来た目的を聞き出す役割を与えられる。
SFメインのストーリーで、『インターステラー』などが好きな人はたぶん好き。
そして私も好き。
ネタバレ注意感想
原題は「Arrival」、原作小説は「あなたの人生の物語」
『メッセージ』っていうのは邦題で、英語では『Arrival(到着)』です。
到着…?ってなんだろうって思ってたんですが、見た後に考えるに、
時間という次元の中で、主人公と地球外生命体が重なり合った時間に到着した、ということ?と解釈しました。
また、原作となった小説は『あなたの人生の物語』。
SFの不思議な世界観はありつつも、かなりのヒューマンドラマであることをお分かりいただけるだろうか。
ストーリーも、結構考えさせられます。
SFおなじみの「時間」という次元
『メッセージ』では、地球外生命体の言葉を理解するにつれて、主人公が「未来」に行き来できるようになる。
SFでは待ってました「時間」という次元が発生。
『インターステラー』でも時間次元存在しましたよね。
最初は、現実と未来へ画面がぱちぱちと変わっていくので混乱するが、結構考えさせられる。
未来が分かるようになったら、未来を見に行くか?
未来が分かったら、その未来を変えたいと思うか?
↑これ、よく議論になりますよね。
主人公は、未来が分かるようになっても、未来と同じ道を歩みます。
未来では、自分の子供が病気で亡くなってしまうことが分かっているにもかかわらず、子供を作ります。
作中、そのこと(子供が病気であるとわかっていて子供を産んだこと)が夫に知られて、夫と別れてしまう描写もあります。
自分だったらどうするかなあ…と考えたけど、たぶん未来は変わらない気もする。
必死で変えようとした結果、見た未来に繋がっちゃうじゃないかなと考察。
「未来が分かる」って、便利そうで実は不幸な能力なのかもなと思う。
「言語」の奥深さ
さて今回は地球外生命体の言語によって未来を行き来する能力を手にします。
よって、「言語」がとても重要なファクターになります。
作中でもあるように、「使う言葉によって思考が変わる」というのは実際あるようで。
例えば、日本語と英語では同じ意味を持つ言葉でも、ニュアンスや表す対象が異なっている。
こういうちょっとしたところから、考え方・思考・価値観が醸成されていく。
だから、同じ人間でも国民性が出るのは当たり前なんですよねえ。
日本語の「もったいない」が、英語では一言で表す表現が無かったように、
日本ではモノを大事に使う文化があるってことがわかりますよね。
言語って面白いんだな本当に。
宇宙船、使途やん
宇宙船、信じられないくらいでかいんですけど、最初に見て
これ使途やん
って思った。コワイ!こんなの近づきたくないぜ。